独楽は止まるのか?

映画館で観たほうがいい映画だろうと思って行ってきた。

やっぱりCMのインパクトが大きくて、街が反り返ってくるあのシーンは何?というのと、潜在意識を映像にしたら?という興味で、病み上がりなのにいってもうた。咳が出なくてよかったー。
CG多用の映画は数々あれど、人の意識をCG化するっていうのはこんなにも不気味でおそろしいのかと、めまいがしそうだった。一層の夢よりそこからまた夢に入っていく二層、三層の世界が、どんどん無機質な感じになるのがまた怖い。よく自分が悪夢見てるときの感覚に似てるように思った。
深い層から戻るときの爆破(キック?)のしくみがちょっと難しかったけど、とにかく上下の層がシンクロして衝撃をうければいいんですねっ?と、ちと乱暴に捕らえながら観ました。そんな大体の理解でも、あの、車が着水するまでのどきどき感や面白さは減りませんよ。

ただのサスペンスではなく、ダークナイトでも感じた心の闇の暗さが、この映画でもいたる所に流れていた。調合師の店で、地下で集団が眠り夢を共有している場面で、「現実に戻っているだけなのだ」とかなんか言っていたが、よく言うじゃないか、「この世は夢か」って。人生は夢を見ているだけなのかもねって。ラスト、子供に再会できたそのシーンは現実か夢か。あの独楽は止まるのか?暗転する直前止まるように見えたけどなぁ。止まってほしいな。